3.
次の文章を読んで、問題に答えよ。
株式会社甲(以下「甲社」という。)は、商標「〇〇〇」を付した洋菓子Aを製造販売している。
事例問題です。登場人物と問題について予想しておきましょう。甲社とあなたが登場人物で、どうやら商標関連の問題のようですね。
ところが、甲社は昨日、株式会社乙(以下「乙社」という。)から、次の趣旨の警告書を受け取った。
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貴社の製造販売する洋菓子Aの商標「〇〇〇」は、弊社が指定商品「洋菓子」について商標登録を受けた商標と類似である。直ちに商標「〇〇〇」を付した洋菓子の製造販売を中止するように。
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新しい登場人物乙社が出てきました。警告書ということで、商標登録に関する商標差し止め請求あたりの話でしょうか。「〇〇〇」が類似しているっていう訴えですね。
この警告書を受けて甲社から、中小企業診断士のあなたは相談を受けた。
あなたは、甲社が商標「〇〇〇」について先使用権を主張できる可能性があると考え、この旨を甲社に告げた。
先使用権に関する以下のあなたの説明の空欄に入る記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
こういう場合にも、中小企業診断士に相談が来るのですかね?
先使用権について出てきています。差し止め請求に関する対抗手段になるようですね。
あなた:日本国内において不正競争の目的でなく、[______] 、御社は継続して洋菓子Aについて御社商標「〇〇〇」の使用をする権利を有します。この権利は先使用権と呼ばれ、商標法に規定されています。
商標法が出てきています。 まず特許庁で取りまとめている以下をご覧ください。
ざっくりいうと、商標登録は行っていなかったが、ずっと使っていた名前について、いきなり他者が商標登録して差し止め請求してきた場合、そりゃあさすがに、前から使っていた人に不利益でしょうっていう話ですね。
選択肢を見てみましょう。似たような文章で、ちょっと混乱するかもしれません。
ひとつひとつ比較していきましょう。
- 乙社の商標登録出願後であってもその商標が登録される前から、
- 乙社の商標登録出願前から、
え?何が違うの?これは、出願前と登録前の違いですね。 この後の文章に係ることですが、出願前より、「〇〇〇」を使用して、周知されている必要がありますので、これは後者の「乙社の商標登録出願前から、」に絞れそうです。
そのあとの文章は、広く認識されているか、いないかの違いになります。上記商標法にもあるように、出願前から広く認識されている必要がありますので、3が正解となります。
以上より、正解は3です。