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まずは、用語チェックです。景気循環という用語が出てきますね。一応、ウィキペディアから引用しておきます。意味だけ見ると、一般用語的で、景気には波があって、好景気・不景気が繰り返すもんですよってことですね。あまりにも一般的な考え方のため、ノーマークな人も多い問題で、意表を突かれる場合もあります。問題を通じて、覚えていきましょう。
経済全体の活動水準である景気において、循環的に見られる変動のことである。景気変動(けいきへんどう)、景気の波(けいきのなみ)とも呼ばれる。景気が一定の原因により決まった周期で恒常的・法則的に循環すると考える説を、景気循環論(けいきじゅんかんろん)という。
「景気循環」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2022年10月8日 (土) 06:06 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%99%AF%E6%B0%97%E5%BE%AA%E7%92%B0
では、問題を読んでいきましょう。問題は、景気循環について、適切な選択肢を選ぶ問題です。
1.景気循環の 1 周期は、景気の谷から山までである。
これは、特に知識がなくてもわかる問題でしょう。周期とはある一定の振る舞いを何度も繰り返す中の、1セットのことですね。この場合、景気の谷から始まると考えると、山になり、谷に戻るまでが1周期になりますので、これは誤りです。
名目GDPでは、景気が判断ができないのは明白ですね。どんなにGDPが良くても、物価水準が高いなどでは、生活はカツカツってこともあり得ます。そのため、判断基準は実質的な景気を測定する指標から導き出される景気動向指数の結果などから判断されます。よって誤りです。
3.景気循環の最も短い周期は、設備投資の変動が主な要因であると考えられてい る。
これは知らないと判断が難しい選択肢ではないでしょうか。そもそも最も短い周期とは?景気循環といっても、大きく好景気・不景気の波がありますが、さらに細分化すると小さく、好景気・不景気の波があるはずです。その様々な波の中で、最も短い周期をもつ波が、この選択肢の主点です。
これは知識的な問題ですので素直に覚えてしまいましょう。この波は、在庫の変動により起こる景気の波です。つまり景気が良くなってきて、在庫をどんどん増やしていったけど、そのうち在庫があまっていって、景気が悪くなっていく。その繰り返しは、大きな景気の波に比較して短く訪れます。設備投資ではなく、在庫変動によるものです。よって、謝り。
4.景気の谷から山にかけての期間は、景気の拡張期である。
谷から山にかけての期間、つまり不景気から好景気にかけて動いている期間ですね。景気がやっと上向きになり、さあ売り出していこうかと、市場が拡大し、まさに拡張期となる時期です。これは、読めばすぐにこの選択肢を選べるのではないでしょうか。
よって解答は4です。