令和3年度 第 1 次試験問題 運営管理(オペレーション・マネジメント) 第四十問 解答と解説

解答

 

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解説

 

食品衛生法等の一部を改正する法律(平成 30 年法律第 46 号)により令和 3 年 6 月1 日から、原則としてすべての食品等事業者は HACCP に沿った衛生管理に取り組むことになり、小規模な営業者であっても HACCP を取り入れた衛生管理が求められている。一方で、公衆衛生に与える影響が少ない営業として衛生管理計画および手順書の作成が義務付けられていない営業者が存在する。以下の①~④のうち、そのような営業者の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

HACCPについてです。まず、HACCPっていうのは、食品の安全を守るためのガイドラインみたいなものです。コーデックスっていうのは、国連の委員会であり、そこで出されたガイドラインがCodex HACCPと呼ばれるもので、日本でもこれをベースにした取り決めがされています。

www.mhlw.go.jp

 

さて、問題は、「公衆衛生に与える影響が少ない営業として衛生管理計画および手順書の作成が義務付けられていない営業者」についてです。

まず、上記リンク内にもあるように、すべての食品等事業者は、HACCPに沿った衛生管理の実施が必要です。

しかし、その取り組みの規定は2種類に分かれており、大規模事業者などは、HACCPに基づく衛生管理をそのまま施行することが義務付けられている一方で、そのような施行が難しい小規模事業者などは、その考え方を取り入れた衛生管理が求められる。

小規模事業者に含まれるのは以下である。

  • 食品を製造し、又は加工する営業者であって、食品を製造し、又は加工する施設に併設され、又は隣接した店舗においてその施設で製造し、又は加工した食品の全部又は大部分を小売販売するもの
    (例:菓子の製造販売 、 豆腐の製造販売、食肉の販売、魚介類の販売 等)
  • 飲食店営業又は喫茶店営業を行う者その他の食品を調理する営業者
    (そうざい製造業、パン製造業(消費期限が概ね 5日程度のもの)、学校・病院等の営業以外の集団給食施設、調理機能を有する自動販売機を含む)
  • 容器包装に入れられ、又は容器包装で包まれた食品のみを貯蔵し、運搬し、又は販売する営業者
  • 食品を分割して容器包装に入れ、又は容器包装で包み小売販売する営業者
    (例:八百屋、米屋、コーヒーの量り売り 等)
  • 食品を製造し、加工し、貯蔵し、販売し、又は処理する営業を行う者のうち、食品等の取扱いに従事する者の数が50人未満である事業場
    (事務職員等の食品の取扱いに直接従事しない者はカウントしない)

さて、問題はそのような小規模事業者にすら含まれない、影響・リスクが少ないだろうとされる営業車はどれかという話だ。資料やHPを見る限り、こんなのが対象外っていうようなリストは無いように読めるから、当てはまるのを省いていくしかないか。

 

① 器具容器包装の輸入または販売業
② 飲食店等で食品を調理する営業者 ➡ 上記2番目に当てはまります。
③ 食品または添加物の輸入業
④ 食品を分割して容器包装に入れ、または包んで小売販売する営業者 ➡上記5番目に当てはまります。

 

ということで、①と③が当てはまらない営業者となります。

よって正解は2となります。