1.
最寄品を主に取り扱う小売店舗における在庫管理に関する記述として、最も適切なものはどれか。
在庫管理についてです。覚えることが広いので大変ですが、比較的イメージしやすいことが多いです。ここでは問題文を通じて覚えていきましょう。
1.1 回当たりの発注量が一定の場合、サイクル在庫は一定になる。
まずはサイクル在庫という言葉ですね。これは次の納入までに消費する量にあたり、運用在庫ともいわれます。発注量が一定である場合、つまりは消費量も一定であるはずなので、サイクル在庫も一定であると言えます。正しいです。
2.欠品を防止するために設定する安全在庫量は、需要量の標準偏差が 2 倍になると半分になる。
安全在庫についてです。
安全在庫は以下のようにあらわされます。
安全在庫量 = 安全係数 x 標準偏差 x √発注リードタイム + 発注間隔
詳しい説明はここでは省きます。しかし、標準偏差ひ比例することがわかりますね。つまり、標準偏差(ばらつき)が大きくなると、安全サイドに倒すので、上に合わせて増やすということです。これは誤りです。
3.定期発注方式を採用した場合、販売量を一定とすると、 1 回当たりの発注量は発注から納品までの調達期間が長くなるほど少なくなる。
定期発注方式についてです。まず定期発注方式による発注の際の発注量の求め方を覚えていきましょう。
発注量=在庫調整期間 x 予想消費量 - 現時点における在庫量 - 発注残 + 安全在庫
となります。つまり調達期間が長くなるほど発注量は多くなります。誤りです。
4.定量発注方式を採用した場合、発注量の決定には発注間隔があらかじめ決定されている必要がある。
定量発注方式についてです。まず定量発注方式による発注の際の発注量の求め方を覚えていきましょう。
発注量=調達期間 × 1日あたりの平均販売数 + 安全在庫量
となります。まあ、定量発注になるので、発注間隔があらかじめさだまっているのではなく、ある一定以下になったら発注する方式というのは想像がつくと思いますので、誤りとわかりますね。
5.発注点と補充点を設定して発注する方式を採用した場合、 1 回当たりの発注量は販売量の増減にかかわらず一定になる。
発注点と補充点とは、まず発注点はここまで下がったら発注しましょうっていうトリガーです。補充点とはじゃあどこまで補充するかという発注量です。これを決めて、自動的な発注を可能にします。
一瞬、50個以下になったら100個まで補充するとした場合、お、常に50個じゃん正解かって思うかもしれません。しかし、一気に80個売れる場合もあり、ずれが生じます。発注点のチェックも毎日やる場合もあれば、週に一度な場合もあるでしょう。そのため、一定ではありません。誤りです。
以上より、1が正解となります。