令和3年度 第 1 次試験問題 運営管理(オペレーション・マネジメント) 第三十問 設問1 解答と解説

解答

 

3.

 

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解説

 

会話問題ですね。

 

以下は、ベーカリーを 3 店舗経営するX氏と中小企業診断士(以下、「診断士」という。)との間で行われた会話である。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。

ベーカリー3店舗なんで、地元の売れっ子パン屋なんですかね。その経営者と診断士との間の会話です。まず設問1のAとBを見ていきましょう。

X 氏:「創業から自家製パンを販売してきましたが、最近は売上不振の店舗があり困っています。店舗aは好調に売上を伸ばしていますが、他の店舗は年々売上が減少しています。」

売り上げの減少が出てしまっている。というのが悩みですね。コロナ渦で多そうな事案です。

診断士:「これまでのように 3 店舗とも同じ品揃えでは対応が難しくなっているのではないですか。店舗により品揃えを変えて、売上の悪い店舗では[   A   ] ことを考えてはどうでしょうか。」

売り上げの悪い店舗についての対策です。Aには対策が入りそうですね。

X 氏:「ただ、いつも置いてある商品がなくなると困るお客さまがいるのではないかと心配で、なかなか難しいです。」

Aの提案の反応として、なくなると困るお客さんを気にしていますね。Aにはどうやら、商品がなくなる方向の提案がされているようです。その後の会話をみましょう。

診断士:「例えば、店舗bで最も売上が少ない商品の販売数は、 1 日に 2 個から 3 個です。 1 個も売れていない日もありますね。一方で、一番売れている商品は、毎日 15 個近く売れていて廃棄ロスがほとんどありません。早い時間に売り切れてしまう日はありませんか。」
X 氏:「確かに午後早い時間で売り切れてしまう日もあるようです。」

売れている商品と売れていない商品の分析をしていますね。

診断士:「売れ筋商品が売り切れていると、お客さまは仕方なく他の商品を買うことにしたり、買うのをやめてしまったりしているのかもしれません。まずは売れ筋商品が品切れしないように、陳列量を増やしてみませんか。そうすることで、 [   B   ] 売上を増やすことが見込めます。」

X 氏:「では、来週はそのように対応してみます。」
診断士:「良い成果を聞けることを楽しみにしています。」

実は、売れ行きが悪い商品は、それが買いたいのではなくて、買いたいものがないから仕方なく、その商品を買っている可能性を指摘しています。

売れ筋商品を品切れしないようにすることにより、B売り上げが増えると言っています。

さて、これで選択肢を見ていきましょう。

1.A:多くの新商品を追加で品揃えする  B:機会ロスを減らして

2.A:多くの新商品を追加で品揃えする  B:新規顧客を増やして

3.A:品揃えする商品数を絞りこむ    B:機会ロスを減らして

4.A:品揃えする商品数を絞りこむ    B:新規顧客を増やして

まずAは、売れていない商品が削減される方向だったはずなので、3か4があっていそうです。Bは品切れを減らすことからも機会ロスを減らすことにつながりますね。

よって、解答は3ということになります。