令和3年度 第 1 次試験問題 運営管理(オペレーション・マネジメント) 第二十四問 解答と解説

解答

 

3.

 

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解説

 

ある地域に住む消費者Xが、ある店舗に買い物に出かける確率を考えたい。その地域には店舗Aおよび店舗Bの 2 店舗のみが存在すると仮定する。このとき、消費者Xが店舗Aに買い物に出かける確率を計算したい。以下で示す条件が与えられたとき、修正ハフモデルを用いて上記の確率を求める場合、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、店舗の魅力度については売場面積を使用する。

店舗Aの売場面積    :1,000 m2
店舗Aと消費者Xとの距離:1,000 m
店舗Bの売場面積    :2,000 m2
店舗Bと消費者Xとの距離:2,000 m
距離抵抗係数      :2

 

とりあえずイメージが重要です。条件を合わせて、以下のような状況なわけですね。

 

ハフモデルはとっても簡単な話で、人は「近くて魅力的なお店に吸い寄せられる」って定理です。魅力的なっていうのはなかなか数値にするのが難しいですが、ハフモデルでは、店舗面積を魅力度として扱う場合が多いです。

距離抵抗係数とは、その消費者が距離によりどれくらいめんどーいって感じかの度合いです。それを含めて、ある店舗の吸引力(その店舗へ行きたいという力)は、算出されます。

 吸引力 = (魅力度<店舗面積> / 距離^距離抵抗係数)

これを当てはめると、まず店舗Aと店舗Bの吸引力は、

 店舗Aの吸引力 = (1000 / 1000^2) = 0.001

   店舗Bの吸引力 = (2000 / 2000^2) = 0.0005

そして、どちらの店舗へ行くかという確率(吸引率)は以下のようにあらわされます。

 店舗Xの吸引率 = 店舗Xの吸引力 / 全店舗の吸引力合計

 つまり、

 店舗Aの吸引率 = 0.001 / (0.001 + 0.0005)

           = 0.001 / 0.0015 = 2/3

   店舗Bの吸引力 = 0.0005 /  (0.001 + 0.0005)

           = 0.0005 / 0.0015 = 1/3

 

よって、2/3 で、3が正解となります。