令和3年度 第 1 次試験問題 企業経営理論 第三十六問 解答と解説

解答

 

4.

 

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解説

 

ブランド価値についてです。

問題のように逆三角形で表され、上にいくにつれて感覚的なもの付加価値的なものになっているのが分かると思います。それこそがブランド価値の本質であって、消費者がブランドとして重要視する点です。

まずは、汎用的なブランド価値構造について、下の層から見ていきましょう。

 

基本価値

製品として成り立つ本質的な機能の価値です。テレビだったら綺麗に映像が見れるとか、ヘッドホンだったら音質がいいとかです。基本的な機能が伴わずに、名前だけ売れても、それはブランド価値として成り立つことは無いでしょう。

 

便宜価値

基本価値に加えて、使用者にとって便利な付加機能です。テレビであれば最近は、YouTubeが見れたりとかありますね。そういったものが便宜価値にあたります。

 

感覚価値

製品のロゴであったり、そのパッケージであったり、効果音とか、そういった製品を表すものにより、製品そのものの質の高さ、魅力、などを五感を通して伝わることです。

 

観念価値

最も難しいのが観念価値ですが、いわばそのブランドのルーツであったり、理念など、ブランドを成長させてきた背景により生ずる使用者の愛着、それを使用する自分自身のストーリーや、その体験に対する価値です。

 

さて、問題に当てはめていきましょう。

a 非日常性や癒やしなど地域にまつわるイメージ

五感に訴えかける価値ですので、感覚価値です。

b 地域の立地条件や交通アクセスの良さ

一番簡単ですかね。便宜価値です。

c 地域が有するストーリーへの共感や自己啓発の場としての愛着

地域のバックグランドに対する共感ということで、観念価値です。

d 地域の居住性に関わるライフラインの充実度

居住地としての基本機能になりますので、基本価値ですね。

 

以上より、正解は4となります。