令和3年度 第 1 次試験問題 企業経営理論 第十四問 解答と解説

解答

 

1.

 

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解説

 

ざっくりハーバードの権威について説明すると、上司が部下に命令をしたとして、命令がされた時点ではそれはただ言っているだけで、その言っているだけでは権威があるとは言えません。部下がそれを受け入れて実行に移すときにはじめて命令は成り立ち、そこに権威はあるんだよって感じです。

で、部下が命令を受け入れる場合には条件があって、その命令が合理的であり、組織全体の目的に反していないこと。そして部下個人の利害のバランスが取れること、そして、難易度的に、肉体的に、精神的に実行可能な範囲であることなんかがあげられます。

 

1.権威が受容されるためには、意思決定に当たり、伝達の内容が組織目的と矛盾しないと参加者が信じることが必要である。

はい。条件のひとつに合致していますね。これは正しいです。

 

2.権威は、伝達の内容が参加者の個人的利害に反する場合でも、その命令に従わせる能力を意味する。

これは違います。利害に反してはいけないです。

 

3.参加者の無関心圏の範囲では、命令は権威あるものとして受容される。

無関心圏の範囲とは、まあ、どうでも良いレベルのことで、無条件にその命令を受け入れる範囲のこと。会議室予約しといてとかって指示があっても、まあ、条件に照らし合わせることもすくないですよね。しかし、それに従ったからといって、それは権威とは言いません。よって、誤りです。

 

4.命令の一元性が確保されていれば、権威は職位によって決まるので、部下は上位の管理職から発せられる命令に従う。

役立たずの上司がいたとした場合、一元制が確保されていたからといって、命令をみんなきくかというとそんなわけもありません。誤りです。

 

5.リーダーシップの権威とは、個人の知識や専門能力とは別に、リーダーの地位にその源泉が求められる。

 リーダーシップの権威とは、むしろ地位や職位ではなく、その個人の能力によるところが大きいです。よって、誤りです。

 

以上より、1が正解です。