3.
問題が不適切なものを選ぶことに注意です。
独占企業の市場需要曲線、限界収入曲線、限界費用曲線についてです。どのような特徴があるのでしょうか?
最も異なる点は、企業はそれを生産する唯一の企業であり、プライスメーカーであるということです。本来市場では、需要と供給のバランスから、価格は決まっていくものではありますが、独占企業の場合、自身の利潤が最大化する点に価格を設定することができます。
では、最大化する点とはどこでしょうか?これは限界収入曲線と限界費用曲線から導き出されます。限界収入は1単位売った時の売り上げ増加量、限界費用曲線は1単位生産を増やしたときの費用増加量。費用増加量の方が勝ってしまうと、それは損失になりますので、利益が出るとは限界収入曲線が限界費用曲線を上回っている限りは利益があるということですので、利潤を最大化させるのは、その差が埋まった交点であるはずです。
で、本来だと、利潤を最大にするのはGのところです。それ以上を作ってもプラスにはならないので、Q1の量を生産するのが利潤を最大にします。じゃあ価格はGで良いかというと、そうはならないです。競合他社がいる場合は、価格競争があるので、その点に均衡していきますが、自分で価格を決めていいので需要曲線上の最大の価格を付けることが可能です。つまりFですね。そして利潤は青で塗ったところになります。いわゆる生産者余剰という部分です。
問題を見ていきましょう。
1.社会的に望ましい生産量は Q0 で実現し、そのときの総余剰は三角形 ABEである。
社会的に望ましい生産量とは、本来供給曲線と需要曲線のバランスから均衡して定まる価格と量であり、ここでいうところのQ0です。その際の総余剰は以下の通り。
赤が消費者余剰で、青が生産者余剰になりますね。そう思うと、三角形EFGは、死荷重になっていると言えますね。
2.生産量が Q1 のとき、この独占企業の平均収入は P1 である。
生産者の収入は、四角形OQ1FP1 になりますね。このとき平均収入はP1となります。ただしいです。
3.独占企業が利潤を最大化させるときの消費者余剰は台形 AP2GF である。
これは違いますね。上で説明したように、生産者余剰はBGFP1です。そして消費者余剰はその上の三角形AP1Fとなります。誤りです。
4.独占企業の利潤を最大化する生産量は Q1 である。
これは、その通りです。
よって、3が不適切であり、正解です。