令和3年度 第 1 次試験問題 経済学・経済政策 第十八問 解答と解説

解答

 

2.

 

解説

 

まず、問題を理解するのが、大変です。

私的限界費用曲線社会的限界費用曲線 とは何でしょうか。まず、私的限界費用曲線とは、とにかく企業が自身の利益だけを追求し、なんらか公害気にしませんぜ!ってくらいの気持ちの場合における費用曲線です。

世の中そんなことはなく、社会的な責任ってものが企業にはあります。公害が起こらないように生産を進めなくてはいけませんので、その分の費用は上がるはずです。それを加味した費用曲線が、社会的限界費用曲線になります。

そして、外部不経済という考え方と外部経済という考え方が出てきます。まず外部不経済とは、公害などその生産活動による一部の社会への不利益を与えるが、積極的にはそれに対する対応をせず、コスト上には反映されないことを言います。この場合、社会に与える損失を考慮した場合、社会的限界費用曲線は私的限界費用曲線はよりも高くなります。



その場合、私的限界費用曲線で均衡しますが、実際に社会への影響を考慮した場合の社会限界費用曲線は上にいて、生産量が過剰になっているのが分かります。そして、その過剰になった部分が上記の青く塗った部分だ。

 

逆に社会経済とは、外部に良い影響を与えますが、それがコスト上には反映されないことを言います。この場合、私的限界費用曲線は社会に対してプラスになっている分が考慮されず、社会的限界費用曲線は私的限界費用曲線はよりも低くなります。

 

私的限界費用曲線が、社会限界費用曲線より上にあり、私的限界費用曲線で均衡しますが、生産量が過少になっているのが分かる。過少であったため、損失になっている部分が青く塗った部分だ。もしも、政府からよしそれなら補助金を出すので、最適な均衡点である白丸のところに、限界費用曲線を移動させるのであれば、問題で言うと、四角形CBEH分の補助金が必要になってくる。

よって、答えは2である。