令和4年度 第1次試験問題 運営管理(オペレーション・マネジメント) 第三十七問 解答と解説

解答

 

2.

 

解説

 

商品コード(GTIN)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

商品コード(GTIN)に関してです。そもそもで、GTINってなんでしょうね。商品識別コードなわけですが、GS1標準に従った商品識別コードです。まあ、GS1という国際標準に認められた商品識別コードだってことが分かっていれば、OKです。

 

GTINはその表現する桁数により、GTIN-13、GTIN-8、GTIN-12、GTIN-14と別れています。各国が採用しているこれらの識別コードもバラバラで、日本で採用しているいわゆるJANコード(Japanese Article Number) は、標準でGTIN-13を採用しています。また、JANコードには短縮形も存在して、短縮形にはGTIN-8が採用されます

GTIN-13 (JANコード)

  GS1事業者コード 9桁 + 商品コード 3桁 + チェックデジット 1桁 

      GS1事業者コードはGS1 JAPANへの申請が必要となる。

 

ソースマーキングインストアマーキング

ソースマーキング

製造元か販売元が、商品に対して、パッケージや包装にJANコードを印刷することを、ソースマーキングと呼びます。

 

インストアマーキング

商品によっては、100gいくらみたいな量り売り商品などは、商品が同一でも値段が異なる場合があります。このような商品には、その店内にのみ通用する商品コードが付与されます。それがインストアマーキングです。インストアマーキングをする場合、識別するため、コードの先頭2桁は20~29または02の値が付与されるのが特徴です。

 

さらにインストアマーキングの商品コードは、「PLUタイプ」と「NonPLUタイプ」に分かれます。

PLUタイプ:価格情報が入っていない。

  プレフィックス2桁 + 商品コード10桁 + チェックデジット1桁

 

NonPLUタイプ:価格情報が入っている

  プレフィックス2桁 + 商品コード6桁 + 価格情報 4桁 + チェックデジット1桁

 

あとは、問題文を読みながら説明していきましょう。 

 

1.JAN コードは国内のみで通用するコードであるので、例えばヨーロッパへ輸出する際には EAN コードなども別に表示する必要がある。

EANコード 

 EANコード(イアンコード、European Article Number)は、商品識別コードおよびバーコード規格の一種である。日本の規格は「JANコード」(Japanese Article Number) と称し、日本で最も普及している商品識別コードである。

EANコードから生成されたバーコードシンボルは、市販される多くの商品ソースマーキングとして印刷または貼付され、POSシステム、在庫管理、サプライチェーン・マネジメントの受発注システムなどで価格や商品名を検索するためのキーとして使われる。EANコードの前に1桁あるいは拡張型として0で始まる3桁の物流識別用の数字を付加したものは、集合包装用コード、あるいはバーコードシンボルの体系をそのまま呼称としてITFコードと呼ばれ、チェックディジット部は元のEANコードと異なる。

EANコードは単なる「コード」であるため単体では利用されず、商品名や価格などの情報を蓄積したデータベースシステムに連動し、検索キー入力作業を機械化する目的で使用される(EANコードは商品を識別する番号として使われ、商品番号、商品名、価格などの情報は別の台帳で管理される。EANコードの商品コードと商品番号は一致していることが多いが必須ではない。)。

JANコードの規格・構成

JANコードは、欧州で規格化された「EANコード(イアンコード)」や、これより先に米国で規格化されて主に北米で使用される「UPCコード英語版」などと互換性がある。「JIS B 9550 共通商品コード用バーコードシンボル」として1978年に標準化され、1987年にX(情報処理)部門が新設されてJIS X 0501となった。

UPCコードを参考に規格化したEANコードをベースとしており、UPCコードに上位互換している。

JAN/EANは13桁または8桁で構成され、日本のPOSシステムは多くがUPCを利用可能だが、UPCは12桁または8桁で構成され、UPCのみに対応する北米のPOSシステムはJAN/EANを利用できない。8桁コードもUPCとJAN/EANは互換性がない。対象国を限定しない商品はUPC単記あるいはUPCとEAN併記している。

UPCは2005年からEAN/JANと同じコード体系へ移行し、国コードの10 - 13を米国とカナダに割り当てる。

※UPCの体系変更に伴い、従来“10”と“11”を使用していた雑誌バーコードは、2004年6月1日発売分の雑誌から、“491”で始まる13桁にアドオンコード5桁を追加した合計18桁で構成するJANコード体系に沿った仕様へ変更した。

 

「EANコード」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2022年12月18日 (日) 07:50 UTC、URL: EANコード - Wikipedia

 

JANコードとEANコードは互換性があるコードなので、別途表示する必要はありません。

 

2.インストアマーキングは、バーコードの中に価格データが入っていな「PLU」タイプと、バーコードの中に価格データが入っている「NonPLU」タイプの 2 種類に分けられる

これはその通りですね。正しいです。 

 

3.商品が製造または出荷される段階で、製造業者または発売元が商品包装にJANコードを JAN シンボルにより表示することを、インストアマーキングという。

これは、ソースマーキングの説明ですね。誤りです。 

 

4.ソースマーキングを行う際、先頭の 2 桁と最後の 1 桁以外は申請などをしなくても、自社商品や管理ルールに合わせた番号を自由に割り振ることが可能である。

事業者コードをGS1 JAPANに申請する必要があります。よって、誤りです。

 

5.日本の企業のブランドで販売される場合であっても、実際の製造が海外で行われる商品には原産国の国番号を表示しなければならない

衣服等、海外の向上で作られていることが多いですが、バーコードは日本ですよね。商品コードとは、いわばブランドのオーナーを特定するためのコードになりますので、たとえ原産国が異なっていても、そのブランドオーナーの国が表示されなければいけません。よって、誤りです。

 

以上より、解答は、2です。