3.
作業標準に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
作業標準に関してです。作業標準ってなんでしょうか。何らかの作業があるとして、その作業が、やる人によって、アウトプットの品質がバラつきがあったり、知らずにやると、ケガをする危険があったりする作業も多いです。
作業標準は、誰がやっても、同じ品質、同じ期間で作業が安全に完了できるように、これまでの改善結果、出された最善方法をまとめることです。作業標準書にまとめられていることが多いです。
作業標準書で重要なことは、曖昧さを省き、誰が読んでも同じように受け取れるように、分かりやすく明快、かつ具体的に記載することです。具体的にな、目標値はもちろん、必要があれば、手足の動き、視線など、そういった一挙手一投足に関しても、記載の対象内容に含まれます。
担当者や責任者が明確に定められていることも重要です。何かあったときに、どのように報告をするべきなのかが、明確にされている必要があります。
また、何らかの事故、問題が出た場合は、その改善案を早急に組み入れて改定されるべきです。その他、状況や機材が変わるなどした場合についても、即座に改定がされるべきでしょう。
それでは問題文を読みながら解説していきましょう。
a 作業標準の作成に当たっては、最善な作業方法で実行可能で、目的や目標値が具体的であることが重要であり、状況が変化した場合には常に改定されなければならない。
最善な作業方法、目的、目標値が具体的、常に改定される。これらは全て作業標準書に必要なことです。正しいです。
b 作業標準では、加工・組立・検査・準備段取作業などの直接的な作業に関する作業方法が規定されており、運搬や保全、異常処理作業などの間接的な作業に関する作業方法は含まれない。
作業標準は、すべての工程を含めて定められるべきものです。運搬・保全、異常処理作業などの間接的な作業も、含まれます。誤りです。
c 作業標準は標準作業に基づいて作成されるもので、作業者の教育・訓練の基礎資料であるため、個別生産方式の職場では作成されない。
個別生産方式とは、オーダーメイドの製品を扱う生産方式になります。しかし、オーダーメイドだからといって、作業標準が必要ないわけではありません。
また、作業標準は、別に教育・訓練のためのものではなく、生産を安全に行うためのマニュアルとしての役割も大きいです(まあ、文章は決めつけているわけではないのでグレーなところではありますが)。よって、これは誤りです。
d 作業標準は文書化して保存しておくことが必要で、VTR や動画は現場の教育用として補助的に利用するものであり、正式な作業標準には含まれない。
VTRや動画などは、教育のためだけではなく、マニュアルとしても活用され、作業標準に含まれる場合もあります。よって、誤りです。
以上より、a 正、b 誤、c 誤、d 誤で、3が正解です。