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渉外担当者?どっちかっていうと、英語名バウンダリー・パーソネルの方が、耳にするかもしれません。ここでは、まずは、バウンダリー・スパニングについて学びましょう。バウンダリー・スパニングはもしかすると耳にしたことがあるかもしれません。下記の書籍で紹介がされていますので、詳しく知りたい方は一読をお勧めします。
本書において、バウンダリー・スパニングとは、壁を超えるというような意味合いで使われます。壁とは組織の壁を意図しており、組織間の壁が厚く、コミュニケーションが少ないような企業は、視野が狭くなり、イノベーションが起きにくい状況になり、組織の壁を壊して、コミュニケーションをとることのできる人材が必要だっていう話です。(いや、もっともっと深いことが解説されていますが。)。壁を超える人を強調する場合は、バウンダリー・スパナ-とも言われることがあります。
渉外担当者って単に言ってしまうと、外と交渉するだけの人材になってしまいますので、問題の意図をつかむひつようがあります。
1.渉外担当者は、組織内外の接点に位置するゲートキーパーとしての役割を持つため、組織革新の誘導者となることもある。
なかなか難しい言い回しですよね。「組織内外の接点に位置するゲートキーパーとしての役割を持つ」これは、正しいですね。内外の調整役となります。しかし、その「ため」、つまりその役割のために、「組織確信の誘導者となる」ってところまで言えるのかどうかとはちょっと難しいところではあります。「となることもある」ってなかなか曖昧に書いていますし、自信もって、これ正解と言い切れるかは微妙なところです。
しかし、その文意をとりあえずは置いておくと、バウンダリー・パーソネルはイノベーションを引き起こす誘導者になり得る存在であり、これが正解です。
2.渉外担当者は、その組織の顔として組織を代表するものであるから、法的な代表権を有する必要がある。
組織間の壁を越えて、調整を行う人間ですので、代表とは違います。誤りです。
3.渉外担当者は、他組織の脅威から当該組織を防衛するという境界維持機能を果たすため、外部環境とは距離を置き、組織内のメンバーと同質性を保つ必要がある。
渉外担当者の役割と、真逆のことを言っています。どちらかというと壁を越えて、距離を縮める役割です。誤りです。
4.渉外担当者は、自らは不確実性を処理する権限を持たず、外部環境の状態や変化を組織内に正確に伝える役割を果たす必要がある。
これはちょっと迷いどころです。最初の不確実性を処理する権限の話が分からないと、選びかねない選択肢だと思います。まず、渉外担当者は、不確実性を処理する権限が与えられます。組織間の調整を行う必要があるため、そのような不確実性を扱い、調整します。よって、これも誤りです。
5.渉外担当者を通じた組織間関係は、市場関係を通じた調整ではなく、権限関係を通じた調整によって維持される。
渉外担当者のターゲットとする外部とは何も社内に限った話ではありません。社外、市場にもその範囲は対外的な組織すべてにわたります。よって誤りです。
以上より、1が正解になります。