令和3年度 第 1 次試験問題 運営管理(オペレーション・マネジメント) 第四十一問 解答と解説

解答

 

4.

 

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解説

 

「中小企業共通 EDI 標準」は、中小企業の生産性をより一層向上させることを目的として、特定非営利活動法人 IT コーディネータ協会から公開されている。この EDI標準の制定に至る経過に関する以下の文章において、空欄A~Dに入る用語の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

中小企業共通 EDI 標準 についてですね。EDIとはElectronic Data Interchange :企業間電子取引のことです。

EDIには、取引先ごとにルールが決められる、個別EDI、標準規格に従った標準EDI、そして、近年広がっている、インターネット技術が応用されたWeb-EDIなどがあります。

従来では個別EDIにおいては、ISDN回線が利用されていました。2024年にISDNが終了することもあり、このようなEDI取引に懸念があります。企業は、Web-EDIへの切り替えを進めているのが昨今です。

 

そしてそれぞれに問題があります。個別EDIの場合、専用線を引く形になり、発注者は、受注者ごとに端末を用意する必要があり非常に手間がかかりました。これが多端末問題です。

Web-EDIの場合はインターネット経由でそのようなことは無くなりましたが、今度は発注者ごとに画面仕様が異なる場合があり、受注者は発注者ごとに対応が必要になります。これが多画面問題です。

 

企業間取引のデジタル化は、1985 年の通信自由化を起点として、専用線や ISDNによる [   A   ] 方式(発注者 1 対受注者 1 の接続方式)が利用された。

1対1の方式は個別EDIですね。

しかしこの方式では、EDI 利用者が高額な EDI 送受信設備投資を必要としたため、取引量の大きな大企業間取引にしか、普及しなかった。また受注者は顧客ごとに対応する必要があり、いわゆる [   B   ] 問題が発生した。

ここに、端末が必要であるため、多端末問題と呼ばれています。

2000 年頃よりインターネットの普及に伴い、受注者はインターネット接続環境が整った接続可能なパソコンがあれば利用可能な [   C   ] 方式(発注者 1 対受注者多数の接続方式)が普及し始めた。

インターネット技術を応用したWeb-EDI方式ですね。

しかしこの方式は、発注者ごとに固有の仕様が導入され、提供されるデジタル注文データのフォーマットもバラバラであったため、いわゆる [   D   ] 問題が発生した。

これは発注者ごとにフォーマットが異なる、多画面問題です。

 

以上より、4が正解となります。