3.
以下を、合わせて読んでおきましょう。
●企業価値評価について
令和3年度 第 1 次試験問題 財務・会計 第二十二問 設問1 解答と解説
令和3年度 第 1 次試験問題 財務・会計 第二十二問 設問2 解答と解説
●のれんについて
令和3年度 第 1 次試験問題 財務・会計 第四問 解答と解説
1.M&A に当たって企業価値を算定する際には、複数の方法が用いられている。そのうち、マーケット・アプローチとは、M&A の対象となる企業の収益力をベースに、企業価値を算定する方法である。
収益力をベースにして企業価値を算定するやり方はインカムアプローチですね。よって、誤りです。
逆です。負ののれんは、買い手側にお得な買収となり、買収対象企業の純資産の時価評価額を下回る価格で買収した場合の差額を負ののれんと呼びます。
3.M&A の手法として事業譲渡をとる場合には、譲渡・承継の対象となる資産や負債を個別に選択することができる。
事業譲渡とは、企業が自身が持っている事業の全て、またはその一部を他会社に譲渡することです。事業譲渡の特徴として、契約により譲渡の対象となる事業を選択することがあげられます。また、資産や負債についても契約により、自由に選別が可能な点です。デメリットとしては、事業譲渡は手続きが煩雑で、手続きコストが膨らむ可能性がある点になります。
問題文の説明は正しいです。これが正解になります。
4.MBO(Management Buyout)とは、M&A の対象となる企業や事業の経営陣が、投資ファンドなどの第三者に、主体的にその企業を売却して、経営から退くことである。MBO が成立すると、経営陣は退任の見返りとして、金銭的報酬を受け取る。
投資ファンドなどの第三者に売却して、経営陣が退くのは、MBIです。MBOは、逆に現在経営陣が事業を買収して、経営権を手に入れることです。
ちなみに、Bui in は株の買い付けを意味していて、Buioutは買収を意味しています。つまりは、MBIは、投資ファンドなどの第三者が、株を買い付けて経営の専門家を送り付けて、経営の立て直しを図ることです。そして、MBOは経営陣がまさに事業を買収することです。よく比較問題や、このように説明が逆になる問題が頻出するのでしっかり覚えましょう。
以上より、3が正解です。